冬の霞ヶ浦でバスを狙うなら、広い湖のどこへ投げればよいのでしょうか。水が冷たくなる時期に、そもそも釣りになるのかも気になりますよね。
結論から言うと、冬の霞ヶ浦は1月と2月に水温が5℃台まで下がり、バスの反応はかなり少なくなります。その中で狙われるのが、エサの集まるテトラ帯と石積みです。
この記事では、冬の霞ヶ浦の冷え方と狙われる場所、冬も守りたい決まりごとを順番に見ていきます。読み終えるころには、寒い時期に出かける日の組み立て方が分かります。
霞ヶ浦の冬は1月から2月にかけて水温が5℃台まで下がる
霞ヶ浦の冬は、12月から1月にかけて水温が一気に下がり、1月と2月は5℃台まで冷え込みます。茨城県水産試験場内水面支場の湖沼観測調査では、湖心の表層(水深0.5m)は12月1日が12.4℃、1月7日が5.7℃、2月2日が5.5℃でした。
12月から2月までの3回を並べると次のとおりです。
| 観測日 | 湖心の表層 | 霞ヶ浦の各地点の表層 |
|---|---|---|
| 令和7年12月1日 | 12.4℃ | 12.2〜12.7℃(9地点) |
| 令和8年1月7日 | 5.7℃ | 5.3〜5.9℃(8地点) |
| 令和8年2月2日 | 5.5℃ | 4.4〜6.0℃(9地点) |
12月の初めにはまだ12℃台あった水が、年が明けると5℃台です。冬の霞ヶ浦は1月と2月に5℃台まで冷え込む湖で、湖心の表層は3月9日に9.3℃まで戻っていました。
霞ヶ浦は西浦・北浦・常陸利根川からなる湖で、北浦も別の日に観測されています。北浦の8地点の表層は、1月8日が5.8〜6.7℃、2月4日が5.6〜6.2℃でした。日付はそろっていませんが、北浦も冬は同じように冷える湖です。
11月から12月にかけての下がり方は、霞ヶ浦の11月に水温が下がっていく様子で紹介しています。その冬の水温は、県が公開している湖沼観測の結果のページで見られます。
冬の霞ヶ浦は水深4mまで水温がほぼそろう
冬の霞ヶ浦では、水面近くと水深4mの水温にほとんど差がありません。茨城県霞ケ浦環境科学センターによると、霞ヶ浦は平均水深4m、最大水深7mの浅い湖です。2月2日の湖心は、表層が5.5℃、水深4mが5.1℃でした。
冬は深い場所に暖かい水が残っていると思うかもしれません。でも1月7日の湖心も、表層の5.7℃に対して水深4mが6.1℃でした。水深4mまで下りても、ほとんど同じ冷たさです。
2月2日の観測は、測る機器の点検中で、水深4mより深い所は測られていません。
観測の表の水深は魚群探知機の表示で、実際より浅く出るとされています。それでも、冬の霞ヶ浦は水深4mまで下りても水の冷たさがほとんど変わらないことは読み取れます。
水に溶けている酸素の量(溶存酸素量)は、2月2日の湖心の水深4mで11.2mg/Lありました。県が魚介類の生息に望ましいとする3mg/Lを上回っていて、冬の霞ヶ浦は酸素の足りない湖ではありません。秋に水が上下で混ざる仕組みは、ターンオーバーで湖の水が入れ替わる仕組みで扱っています。
霞ヶ浦の冬の5℃台はバスが餌を食べにくくなる境目

霞ヶ浦の1月と2月の5℃台は、バスが餌をほとんど食べなくなる水温の境目にあたります。米国魚類野生生物局の資料は、オオクチバスは通常、水温が華氏41度(摂氏5℃)を下回ると餌を食べないとしています。2月2日の霞ヶ浦の9地点の表層は4.4〜6.0℃で、ちょうどこの境目をまたいでいました。
国立環境研究所の侵入生物データベースによると、オオクチバスは水温が10℃前後になる晩秋に深いところへ移ります。厳寒期は、沈木などの障害物の間で群れになって越冬するとされています。冬の霞ヶ浦は、その10℃をはっきり下回る季節です。
霞ヶ浦をホームにするO.S.Pのスタッフ、納谷宏康さんも、この時期は水温が10度を切ってバスの活性が下がるとしています。冬の霞ヶ浦は、反応の少なさを前提に1匹を探す釣りになります。水温ごとのバスの動きは、ブラックバスの適水温と水温の境目で詳しく紹介しています。
冬の霞ヶ浦で狙われるのはテトラ帯と石積み

冬の霞ヶ浦で狙われるのは、テトラ帯と石積みです。O.S.Pのスタッフレポートで納谷宏康さんは、冬場の霞水系で狙うスポットをこの2か所とし、それぞれのアウトサイド(外側)を狙うとしています。
理由の1つはエサです。オオクチバスはふだんから、オイカワなどの小魚や、エビ・ザリガニなどの甲殻類を主に食べる魚です。冬の霞水系では、テナガエビが越冬のためテトラ帯に多く集まり、動きの鈍くなったバスもそこへ寄ってくるとされています。
それでも厳しい時期で、納谷さんも1日やってバイト(魚が食いつく反応)は2〜3回ほどと見ています。
テトラの穴:岸から小さなエビ型ワームを落とす
岸から狙うなら、テトラの穴に仕掛けを落としていく釣り方があります。使うのは、ワーム(柔らかい樹脂でできたルアー)のドライブシュリンプ3インチです。
これをダウンショットリグ(針の下におもりを付けた仕掛け)にして、穴を探る方法が勧められています。岸からなら真上から穴へ落とせるので、スピニングタックルで細かく攻めるほうが有利としています。
動かし方はシンプルです。テトラのすき間に落とし、底に着いたら少し揺すって、また次の穴へ移ります。岸側のテトラの穴を、足場の良い護岸の上から狙うのがおすすめとされています。
より深く落ちる穴はチャンスとされ、そうした穴では少し長めに誘います。
テトラの上に乗って釣る場合、水が冷たいこの時期に落ちると大変危険です。テトラに乗るなら、ライフジャケットを必ず着けておきましょう。冬に使うワームの仕掛けは、冬のワームを底へ沈める3つのリグで詳しく扱っています。
アウトサイド:シャッドでワカサギを食べるバスを狙う
テトラ帯や石積みの外側では、シャッドプラグ(小魚に似せた小型のルアー)を使う釣り方が王道とされています。狙うのは、ワカサギを食べているバスです。
ワカサギを食べるバスは外側をシャッドで探ると覚えておくと、テトラの穴との使い分けがしやすくなります。冬に使うルアーの種類は、冬のバス釣りで使うルアーの選び方にまとめています。
霞ヶ浦は冬も遊漁券なしで釣りができるが禁止区域がある
霞ヶ浦は冬も遊漁券が要らず、竿釣りでバス釣りができます。茨城県によると、霞ヶ浦・北浦では釣り対象に関わらず遊漁券の購入は不要です。採捕禁止期間が決まった魚以外の釣りは、時期に関係なくできるとされています。
ただし、湖と川では漁業権の決まりが違います。漁業権が設定されている川でその対象の魚を釣るときは、遊漁券が要ります。
湖の中でも、どこでも釣ってよいわけではありません。魚を育てる場として保護水面と禁止区域が指定されていて、保護水面と禁止区域では魚を捕ることが禁止されています。場所は、堤防の平らな部分の表示や標柱・看板、湖面の点滅ブイで示されています。
港や船溜まりのように、法令では禁止されていなくても、施設の管理者が釣りや立ち入りを禁止したり、自粛を求めたりしている場所もあります。こうした場所は、各区域の管理者に問い合わせるよう案内されています。
冬の釣りで覚えておきたい決まりごとと、守りたいマナーは次のとおりです。
- 竿釣りと手釣りはできるが、まき餌釣りは除かれる
- わかさぎは1月21日から2月末日まで採捕禁止
- 湖岸周辺はトイレが限られている
- 通行や漁業の妨げになる駐車はしない
釣り場のポイントについて、霞ケ浦北浦水産事務所は把握していないとしていて、地元の釣具店などで情報を集めるよう勧めています。分からないことの窓口は、霞ケ浦北浦水産事務所漁業調整課(029-822-7269)です。
決まりごとは変わることがあるので、出かける前に茨城県の釣りのルールとマナーのページで確かめてください。
霞ヶ浦で冬に釣ったバスは生きたまま持ち出せない

霞ヶ浦で釣ったバスは、生きたまま湖の外へ持ち出せません。茨城県によると、ブラックバスなどの特定外来生物を生きたまま湖の外に持ち出すことや、湖に持ち込むことは、外来生物法で禁止されています。別の水域へ放す移植放流も禁じられています。
一方で、釣ったその場で湖に戻すキャッチ&リリースは差し支えありません。持ち帰るなら、その場で必ず締めてから持ち帰るよう求められています。
釣った魚を堤防などに放置したり捨てたりすることは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で禁止されています。冬でも変わらない決まりなので、リリースするか、締めて持ち帰るかを、釣る前に決めておくと迷いません。
まとめ:冬の霞ヶ浦は水温と足場を見て狙う場所を決める

冬の霞ヶ浦は、1月と2月に5℃台まで冷え、水深4mまで下りても冷たさがほとんど変わらない湖です。反応が少ない前提で、エサの集まるテトラ帯と石積みを丁寧に探るのが冬の組み立てになります。
出かける前は、次の順に準備しておくと安心です。
- 県の湖沼観測の結果で、その冬の水温を見ておく
- 保護水面と禁止区域の場所を県の釣りのルールで見ておく
- テトラに乗るならライフジャケットを用意する
- 釣ったバスをリリースするか締めて持ち帰るかを決めておく
まずは、茨城県の霞ヶ浦・北浦の湖沼観測結果のページで、冬の水温の移り変わりを見てみてください。寒い湖で出会う1匹は、きっと特別な1匹になります。
ほかの湖の冬が気になるなら冬の琵琶湖で北湖と南湖の水温を比べた記事を、冬の釣り全体の流れは冬のバス釣りの全体の進め方をどうぞ。

