秋になって岸から投げても当たりが出ず、どこに立てばよいのか分からなくなります。秋のオカッパリ(岸からの釣り)で、そんな行き詰まりを感じたことはないでしょうか。
結論から言うと、狙うのは岸際の水草と障害物の周りです。オオクチバスは春から秋にかけて岸辺近くで餌を追うと国立環境研究所の侵入生物データベースに書かれています。水温が10℃前後まで下がるまでは、岸から届く範囲に魚が入っています。
この記事では、狙う場所とルアー、そして出かける前に確かめる規制を、公的機関の公開情報だけで整理します。読み終えるころには、どの岸に立ち、何を投げ、何を確かめてから出かければよいかが分かります。
秋のオカッパリは岸際で餌を追うバスを狙う

狙うのは、水草や障害物がある岸辺です。国立環境研究所の侵入生物データベースによると、オオクチバスは春から秋にかけて水草地帯や障害物のある岸辺近くで活発に餌を求めて動き回ります。岸から届く範囲に魚が入っているのが、この時期の特徴です。
同じデータベースによると、オオクチバスの主食はオイカワやヨシノボリ類などの魚類と、エビ・ザリガニ類などの甲殻類です。水生昆虫や水面に落ちた陸生昆虫、鳥のヒナまで捕食するとも書かれています。餌が着く岸際の水草と障害物が、そのまま狙い所になります。
気象庁の予報用語では、秋は9月から11月までの期間とされています。オオクチバスの生息環境は山上湖、ダム湖、平地の天然湖沼、小規模なため池から河川の中流〜下流域、汽水域までと幅が広く、岸から入れる水域の多くが対象になります。岸からバスを狙うおかっぱりの基本を押さえたうえで、秋は岸際の変化を見てください。
秋のオカッパリは水温10℃を境に狙う場所が変わる

水温が10℃前後まで下がると、岸から届く範囲にいる魚は減ります。国立環境研究所の侵入生物データベースによると、オオクチバスは水温が10℃前後になる晩秋には深いところへ移動し、厳寒期には沈木その他の障害物の間で群をなして越冬します。
つまり秋のオカッパリは、水温10℃前後を境に前半と後半で別の釣りになります。前半は岸際を広く探し、後半は深いところに近い岸を選ぶ組み立てへ変わります。
水温計を持っていない場合でも、晩秋のバス釣りで変わることを手がかりにすれば、水温が下がりきる前と後で立つ岸を分けて考えられます。
秋のオカッパリで湖の水は上下で入れ替わる

秋の湖では、表層の水と深層の水が上下で入れ替わります。湖には表層と深層が混ざり合わない成層期があり、2層の間には水温が急激に変化する変水層(水温躍層)があります。
秋になり気温が下がって表層の水の温度が4℃になると、その水は再び深層へ沈み、深層の水と混ざり合います。
深層では溶存酸素が低い貧酸素水塊ができることがあり、広がると生き物の生息できる空間が限られます。水が入れ替わっている時期の岸の選び方は、ターンオーバーの仕組みと釣り方の変え方を確かめて考えてください。
秋のオカッパリは10月から水を貯める側へ運用が変わるダムがある

ダムの運用は、秋に段階が変わることがあります。国土交通省関東地方整備局の利根川ダム統合管理事務所によると、利根川水系のダムでは洪水期にあたる7月1日から9月30日は、洪水を貯めるために必要な容量を確保して運用します。
非洪水期にあたる10月1日から6月30日は、その容量に利水のために必要な水を貯めます。10月を境に水を貯める側へ運用が変わるダムがあるということです。
岸に立つ釣りでは、水位がそのまま立ち位置と届く範囲を決めます。これは利根川水系のダムについての運用で、すべてのダムが同じ日付で切り替わるわけではありません。出かける先のダムの管理者が出している情報を見てください。
岸から入れる水域は、ダムのほかに湖沼やため池、河川もあります。10月の野池で狙う場所の選び方も合わせて見てください。
秋のオカッパリで投げるルアーは広く探せる3種類

岸からは立てる場所が限られるため、1か所から広く探せるルアーが要ります。岸際を速く探る役、沖の深い所まで届く役、水温が下がってから速さを落とす役の3つで組み立てます。
以下の3種類は、メーカーの公式情報で表記と仕様を確かめた製品です。
スピナーベイトで岸際を広く速く探る
スピナーベイトは、金属のブレードが回転して水を動かすルアーです。エバーグリーンのDゾーンはウエイトが3/8oz・1/2oz・3/4ozで、ブレードはダブルウィローリーフ、タンデムウィローリーフ、ダブルインディアナの構成があります。
メーカーは回り出しの早さと、スローロールでのスムーズな回転を特徴として挙げています。岸際を速く引いて広く探る場面に向くルアーです。
バイブレーションで沖の深い所を探る
バイブレーションは、投げて沈めてから巻くと小刻みに震えるルアーです。ジャッカルのTN70は全長70mm・重さ18.0gで、タイプはSINKINGです。
メーカーはO.M.S(アウトメタルシステム)による低重心化で、キャスト時の飛行姿勢と、あらゆる速度に対応するアクションの安定化を実現したと説明しています。重さのあるルアーを沈めてから巻くことで、岸からでも深い所を通せます。
シャッドテールワームで速さを落とす
シャッドテールワームは、尾が水を受けて揺れる柔らかい樹脂のルアーです。ケイテックのSwing Impactはサイズが2インチから4.5インチまであり、次のリグに対応します。
- ジグヘッドリグ
- ブレードリグ
- ジグトレーラー
- テキサス
- キャロライナ
- ダウンショット
- ネコリグ
メーカーはボトムでのズル引きや、カーブフォールによるスイミングを挙げています。水温が下がってから速さを落とす役として使えます。
秋のオカッパリに出かける前に遊漁券と条例を確かめる

岸から入る釣りは、水際まで自分の足で行きます。そのため、遊漁券が要るか、釣った魚をその場で放してよいか、その岸に入ってよいかを、出かける前に自分で確かめる必要があります。
遊漁券が要るかを漁協か県に確かめる
水産庁によると、河川・湖沼の内水面では、地元の内水面漁協が第5種共同漁業権の免許を受けている水面が多く存在します。漁協は都道府県知事の認可を受けて遊漁規則を定めており、この遊漁規則には遊漁料、遊漁承認証、遊漁期間などが定められています。
釣りをする河川・湖沼によって規制の内容は異なります。問い合わせ先は漁協か都道府県の水産担当部局です。遊漁券が要る釣り場の調べ方の例も見てください。
変わることがあるので、出かける前に水産庁の公式ページで確かめてください。
条例で再放流が禁じられていないか確かめる
環境省の外来生物法に関するQ&Aには、特定外来生物に指定されていても釣りをすることはできると書かれています。禁止されるのは、例えば釣った魚を持って帰って飼うことや、移動させて放流することです。
同じQ&Aによると、釣った特定外来生物をその場で放すキャッチ・アンド・リリースは問題なく、その場で締めた上で持ち帰って食べることも問題ありません。ただし都道府県によっては条例でリリースを禁止している場合があります。
条例の有無は都道府県ごとに違います。出かける先が決まったら、その都道府県が出している内水面の釣りの情報に、リリースの扱いが書かれていないかを見ます。
ため池は立入を禁じる表示を確かめる
オオクチバスの生息環境には、小規模なため池も含まれます。農林水産省は、農業用ため池の安全対策として侵入防止フェンスの設置、安全ネットの設置、警告看板の設置を挙げています。
表示が無い場合も、管理者が釣りを認めているとは限りません。
まとめ:秋のオカッパリは水温と規制を確かめて出かける

秋のオカッパリは、岸際の水草と障害物を狙う時期から、水温10℃前後を境に魚が深いところへ抜ける時期へ移ります。狙う場所とルアーは、この境目の前後で組み替えます。
判断の軸は水温です。水温が下がりきる前に岸際を広く探るほうが、岸から届く範囲に魚が入っている時間を使えます。
- 出かける先の水域で遊漁券が要るかを、漁協か都道府県の水産担当部局に確かめる
- その都道府県が外来生物のリリースを条例で禁じていないかを見る
- 岸に立入を禁じる表示が無いかを現地で確かめる
- 水温が下がりきる前は岸際、下がった後は深いところに近い岸を選ぶ
出かける前に、水産庁が出している内水面の遊漁の制度のページで、遊漁規則に何が定められているかを確かめてください。
秋のルアーを組み直すなら、秋に持ち替える5種類のルアーの選び方が手がかりになります。ワームの選び方は、餌に形を合わせる秋のワームの使い分けにまとめています。
