バス釣りの防寒着は、とにかく厚いものを1枚着ればいいのでしょうか。歩くと汗をかき、立ち止まると急に冷える。冬の釣り場では、この行ったり来たりに悩まされることも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、肌着・中間着・アウターの3枚を重ね、汗と雨で濡らさないことが基本です。冷えの原因は気温だけでなく、服の濡れにもあります。
この記事では、3枚それぞれの選び方と、冷えやすい手・頭・足元の守り方、ボートで着るライフジャケットの決まりを順番に見ていきます。読み終えるころには、次の釣行に何を重ねて行けばいいかが分かります。
バス釣りの防寒着は肌着・中間着・アウターの3枚重ねが基本

バス釣りの防寒着は、肌に触れる肌着、熱をためる中間着、雨と風を止めるアウターの3枚で考えると組み立てやすくなります。1枚の厚手のジャケットに頼るより、役割の違う服を重ねたほうが、朝と昼の気温差にも合わせやすいからです。
冷えるのは、寒い日だけではありません。医学の参考書であるMSDマニュアル プロフェッショナル版は、寒さの害が出そうにない天気でも、寒さ・湿気・風から身を守る備えをしておくべきだとしています。そのうえで、濡れても断熱性を保てるよう、できればウールかポリプロピレンの暖かい服を何枚か重ねて着るよう勧めています。
濡れが冷えにつながる点は、災害医療の分野でも同じです。東北大学災害科学国際研究所の資料は、低体温症に影響するものの1つに、冷たいものに長く触れて体温を失うことを挙げています。その例に挙がっているのが、雪や雨で服が濡れることです。
釣りはルアーを投げては待つ時間が長く、汗をかいたまま風に当たりやすい遊びです。濡れても冷えにくい素材を重ね、気温に合わせて中の1枚を替えるのが、冬の防寒の考え方になります。釣り場の選び方や冬のバスの動きは、冬のバス釣りの攻略のコツにまとめています。
バス釣りの防寒着で肌に触れる1枚目は乾きやすさで選ぶ

肌着は、汗をかいても乾きやすく、濡れても保温が落ちにくいものを選びます。モンベルは、素肌に直接触れるアンダーウエアを、秋冬の海釣りで快適さを保つための大事なアイテムと位置づけています。
釣りは魚を待つ時間が長いぶん、保温力を保てるかどうかが効いてきます。釣り場まで歩いてかいた汗が、そのまま止まっている間の冷えに変わるからです。
素材は、先ほどのウールか、ポリプロピレンなどの化繊が目安です。そして使う場所の気温に合った素材と厚みを選ぶのが、肌着選びのいちばんの近道です。
肌着の素材には、発熱性が高いスーパーメリノウールと、速乾性に優れる化繊のジオラインが用意されています。秋冬の海釣り向けの紹介に載っているのが、ジオライン EXP.ラウンドネックシャツです。
バス釣りの防寒着の中間着は化繊綿かフリースで厚みを変える

中間着は、化繊綿の入ったウエアか、保温性の高いフリースが向いています。モンベルは寒い季節の釣りの中間着としてこの2つを勧めています。気温や体感温度に合わせて、登山のように厚みを変えると快適に釣りができるそうです。
3枚のうち、日によって替えるのはこの1枚です。冷え込む朝は厚手の化繊綿、日が出て風も弱い日は薄手のフリース、という具合に替えると、アウターと肌着はそのままで調整できます。
化繊綿の中には、保温性が高く、速乾性に優れ、濡れに強いものもあります。たとえばモンベルのエクセロフトは、そうした特性を持つと説明されています。
雨の日や、汗をかきやすい岸釣りの日には、濡れに強い化繊綿の中間着が頼りになります。冷え込む朝からの釣りの組み立ては、冬の朝マズメから日中までの狙い方も参考になります。
バス釣りの防寒着のアウターは雨と風を止めて汗を逃がすもの

アウターは、雨と風を通さず、内側の汗の水蒸気は外へ逃がす防水透湿性の素材を選びます。モンベルは、冷たい風に長くさらされる船釣りでは防水透湿性素材のアウターを着るよう勧めています。
防水透湿性の素材は、雨を防ぎながら汗の水蒸気を外に逃がす作りです。冷えの原因が濡れにあることを思い出すと、この性質は小さくありません。
選ぶときは、首元と手首をしっかり閉じて水や風を防げるか、中に厚手の中間着を着込めるゆとりがあるかを見ておくと安心です。
モンベルの釣り用レインウエアにも、寒い時季に厚手の中間着を着込めるよう、身幅にゆとりを持たせたものがあります。首元と手首を閉じられることは、見落としやすいわりに暖かさを左右する点です。
バス釣りの防寒着で忘れやすい手・頭・足元はどう守る?

服を重ねても、手・頭・足元が冷えると体全体がつらくなります。モンベルは、頭や手など服から出ている部分も、帽子やグローブで温めるよう勧めています。
それぞれの守り方は次のとおりです。
- 頭:保温力のある帽子で覆う
- 手:指先を出せる釣り用のグローブを使う
- 足元:血の巡りを妨げない、断熱性のあるブーツを履く
- 手袋と靴下:できるだけ乾いた状態を保つ
頭と足元、乾いた手袋と靴下の大切さは、MSDマニュアル プロフェッショナル版も寒さの害を防ぐ備えとして挙げています。替えの靴下と手袋を1組持っておくと、濡れたときにすぐ替えられます。
バス釣りでいちばん困るのは手です。ルアーを結ぶ、ラインをつまむといった細かい作業のたびに手袋を外すと、そのたびに指が冷えます。
手袋は、魚のヒレや釣り針によるけがを防ぐだけでなく、寒さによる手のかじかみも防ぎます。指先を出せるグローブなら、はめたまま細かい作業がしやすくなります。
モンベルの秋冬の海釣り向けの紹介に載っているのが、クリマプレン スリーフィンガーレス フィッシンググローブです。
バス釣りの防寒着の上から着るボートのライフジャケットの決まり

小型船舶のボートで釣るときは、防寒着の上からライフジャケットを着ます。国土交通省は関係法令を改正し、平成30年2月からすべての小型船舶の乗船者にライフジャケットの着用を義務づけました。
決まりの中身は、次のとおりです。
- 船長は、船室の外にいる乗船者全員に、国の安全基準に合ったライフジャケットを着せる
- 着せなかった船長には違反点数2点が付き、再教育講習を受ける
- 安全基準に合ったライフジャケットには桜マークが付いている
違反点数がたまって行政処分の基準に達すると、最大で6か月の免許停止になります。
一方で、小型船舶免許の要らないミニボートやカヌーなどの手漕ぎの舟では、国の安全基準に合うと確かめられていないライフジャケットでも違反になりません。乗る舟によって選べるものが変わるので、レンタルボートを使うときは貸し出しの店で聞いておくと安心です。
着る意味ははっきりしています。ライフジャケットを着ると、海中に落ちたときの生存率は2倍以上になります。
厚い防寒着の上から着ると窮屈に感じることもありますが、冬の冷たい水に落ちたときの備えとして、防寒着とひとそろいで考えておきたいところです。湖のボート釣りの準備の流れは、相模湖のボート釣りの段取りも参考になります。
決まりは変わることがあるので、出かける前に国土交通省の公式ページで確かめてください。
まとめ:バス釣りの防寒着は濡らさず重ねて中の1枚で調整する

バス釣りの防寒着は、乾きやすい肌着、日によって厚みを替える中間着、雨と風を止めて汗を逃がすアウターの3枚が基本です。冷えの原因は濡れにもあるので、濡らさないことを先に考えると、服の選び方に迷いにくくなります。
出かける前に、次の順でそろえておくと迷いません。
- 乾きやすい肌着を選ぶ
- その日の朝の気温に合わせて中間着の厚みを決める
- 首元と手首を閉じられるアウターを重ねる
- 帽子・指先を出せるグローブ・替えの靴下を持つ
服がそろったら、冬に使うルアーや、釣れない日の考え方もあわせて読んでおくと、寒い釣り場で過ごす時間が少し楽しみになります。
