「夏はバス釣りが釣れない季節」とよく言われます。
実は、夏には水温の上昇や人の影響など、バスの行動が読みにくくなる原因がいくつも重なっています。
この記事では、夏にバスが釣れにくくなる理由を3つに分けてわかりやすく解説し、あわせて夏のフィールドで結果を出すための攻略法も紹介します。
釣れない夏に悩むすべてのアングラーに向けた、実践的なガイドです。
夏のバス釣りはなぜ「釣れない」のか?

夏は、バス釣りのなかでも特に難しい季節と言われています。
気温も水温も高く、「釣れそう」と思うかもしれませんが、実際はその逆です。
その原因は、自然の変化と人の影響が重なっているからです。
ここでは、夏のバス釣りが難しくなる主な3つの理由をわかりやすく紹介します。
1. 高水温と酸素不足でバスが動かない
夏は水の温度が急上昇します。
すると、一時的にバスの動きが良くなるように見えて、実はその逆になります。
その理由:
- 水温が高くなると、バスの体にストレスがかかる
- 水中の酸素が少なくなり、バスが苦しくなる
- 動きがにぶくなり、食いつきも悪くなる
バスは、流れのある場所や深い場所、日陰など「すずしい場所」に集まります。
でも、こうした場所は数が限られているため、釣り人にとってはバスを見つけにくくなります。
2. 減水でバスの居場所がコロコロ変わる
夏は水の量が不安定です。ダムでは水が放出され、川では雨が降らないと水位が下がります。
減水で起きること:
- シャロー(浅場)のカバーが水面から出てしまう
- 深い場所も浅くなり、バスの隠れ場所がなくなる
- 水の量が少ないぶん、水温がさらに上がる
こうなると、バスの居場所が読みづらくなります。
釣り人は、「どこにいるか分からない」「探しても釣れない」という状態に悩まされます。
3. アングラーの集中でバスがスレる
夏はレジャーの季節。バス釣りをする人が一番多い時期です。
人気のポイントには、朝から夕方までたくさんの人が入ります。
その結果:
- 同じ場所に何度もルアーが投げられ、バスが警戒する
- 人の気配を感じて、バスがじっとしてしまう
- 反応しても「違和感」があると、すぐに口を使わなくなる
バスがいても釣れない、という場面が増えるのが夏の特徴です。
とくに暑さでバスがダルくなっていると、ルアーを選ぶ目もシビアになります。
夏のバス釣りの攻略法

夏は気温・水温の上昇、釣り人の増加などにより、バス釣りが難しくなる季節です。しかし、環境の変化を理解し、戦略を立てれば釣果に繋げることができます。
ここでは、夏を攻略するための本質的なポイントを3つに絞って解説します。
1. 「夏の三要素」を軸にエリアを絞り込む
バスが夏に求めるのは、生存と快適さを同時に満たせる環境です。そのためのカギが「夏の三要素」──冷たい水・酸素(流れ)・シェードです。
冷たい水はディープや湧き水のある場所、流入河川などが該当します。酸素を多く含む流れのある場所(インレット、水門、風が当たる岸)や、直射日光を避けられるシェード(オーバーハング、ドック、濃いウィード)も重要です。
これらの要素が複数重なる場所は、バスが最も長く滞在する“コアスポット”となる可能性があります。
まずは生存条件(水温・酸素)を満たすエリアを絞り、次に快適性(シェード・カバー)のあるポイントに絞り込む、という順番で考えるのが有効です。
2. タイミングを味方につける
夏は時間帯によってバスの行動が大きく変わるため、タイミングの見極めが釣果を左右します。
朝夕のローライト時(マズメ)は、バスが捕食のためにシャローに上がるタイミングです。トップウォーターや巻き物で広く探ることで、効率よく釣果が狙えます。
一方で日中は、ディープや濃いシェードにバスが移動しており、特定のポイントでじっくり狙う釣りが有効です。風や雲によって光量が変化したタイミングに一時的な活性上昇(フィーディングウィンドウ)が発生することもあります。
また、プレッシャーの高いフィールドではナイトフィッシングも有効です。警戒心の薄れたバスが浅場に出てくるため、シンプルなアプローチで大型を狙えるチャンスが生まれます。
3. 状況に応じたプレゼンテーションを使い分ける
夏のバスはその場のコンディションによって大きく反応が変わります。ルアーの種類だけでなく、スピードやアクションの調整が攻略のカギです。
活性が高いときは、スピナーベイトやクランクなどの速い巻き物で広く探るアプローチが有効です。風のある日やローライトのタイミングに使いやすい戦略です。
逆に、真昼や無気力な魚にはスローで丁寧なプレゼンテーションが必要です。ドロップショットやフリーリグなどの縦の釣り、あるいはワームを止めて見せる“ポーズ”の効いたアプローチが有効です。
また、バスが追っているベイト(小魚・昆虫・エビなど)を観察し、それに近いサイズ・形・アクションのルアーを選ぶ「マッチ・ザ・ベイト」も重要な視点です。狙う水深やカバーに応じて、リグやロッド・ラインも調整していくことが求められます。
夏のバス釣りの月別の特徴
夏のバス釣りは、月ごとに釣れ方が大きく変わります。
その理由は、水温や酸素の量、エサとなる小魚(ベイトフィッシュ)の動きなどが、月ごとに変わるからです。
それぞれの時期の特徴を知れば、より釣れるチャンスが増えます。
6月:梅雨は「巻き物」と「活性アップ」がカギ

6月は梅雨の季節。曇りや雨の日が多くなります。
この時期は次のような特徴があります:
- 雨が水温の上昇をおさえる
- 水に酸素が多くなる
- バスの動きが活発になる
とくに、産卵(スポーン)後に元気を取り戻したバスが、積極的にエサを追うようになります。
おすすめの釣り方:
- スピナーベイトやクランクベイトなどで広く探る
- 雨で水がにごった日は、アピールの強いルアーが効果的
- 晴れた日は、日陰(シェード)や水面(トップ)も狙い目
7月:本格的な夏は「シェード」と「朝夕まずめ」がポイント

梅雨が明けると、いよいよ真夏のスタート。
水温が一気に上がるため、バスはすずしい場所を探して動きます。
バスがよくいる場所:
- 日陰(オーバーハング・橋の下など)
- 流れのある場所(カレント)
- 水深のある場所(ディープエリア)
釣りやすい時間帯:
- 朝と夕方の「まずめ」
- 昼間はバスの動きがにぶくなる
おすすめの釣り方:
- カバー撃ち(ワームやラバージグ)でピンポイントをねらう
- 朝夕はトップウォーター系ルアー(ポッパー・ペンシル)も効果大
- 昼間は、ネコリグやダウンショットで深い場所をゆっくり攻める
8月:もっとも厳しい月。でも「冷たい水」を見つければチャンスあり

8月は一年でいちばん水温が高くなる時期です。
バスが夏バテぎみになり、食いつきが悪くなることもあります。
この時期の特徴:
- バスの活性が下がりやすい
- 活動時間が朝夕にしぼられる
- 「ターンオーバー」が起きると全体的に釣れにくくなる
※ターンオーバーとは、暑さで水の上と下が入れかわる現象。水質がにごりやすく、酸素も減ります。
おすすめの釣り方:
- 涼しくて水のきれいな場所を選ぶ
- シェードやディープ、水の流れ込み(インレット)が狙い目
- トップに反応しないときは、小さなワームやスモラバが効果的
注意点として、8月は最も暑いので、水分補給や服装に注意しましょう。
夏のバス釣りにおすすめのアイテム

夏のバス釣りでは、気温・水温の上昇やアングラープレッシャーの増加により、バスがスレやすく、反応も選り好みが激しくなります。そんな夏のフィールドでも結果を出すためには、バスの状態にマッチした「ルアーの選択」が非常に重要です。
ここでは、特に夏に効果的なルアーやリグをタイプ別に紹介します。状況に応じて使い分けることで、暑い時期でも安定した釣果が狙えるようになります。
おすすめルアー
夏はバスの活性が一日の中で大きく変化します。朝夕のローライトには巻き物系ルアーを中心に使い、日中はフィネス寄りのアプローチが有効です。
特におすすめなのが、スピナーベイトやクランクベイト。風が吹いて水が動いたタイミングや、ベイトフィッシュが浮いている場面では広範囲をテンポ良く探れるため、効率よくバイトを引き出せます。
また、トップウォーター(ペンシル、ポッパーなど)も朝夕のフィーディングタイムには有効です。

おすすめワーム
日中や高プレッシャー時、あるいはディープに定位する無気力なバスには、フィネス系ワームが大きな武器になります。
特に効果的なのが、ドロップショットやネコリグに使用するストレート系やクロー系のワーム。スローに落とし、長めのポーズを入れることで、バスに「これは簡単なエサだ」と思わせることができます。
また、味や匂い付きワームはバイトを持続させやすく、夏のショートバイト対策としても有効です。

おすすめラバージグ
カバーが豊富な夏のフィールドでは、ラバージグ+トレーラーの組み合わせが非常に有効です。
特に、濃いウィードや倒木、ドックの下といったヘビーカバーにバスが潜んでいる場合、コンパクトなフットボールジグやカバージグを使って、タイトに攻めることができます。
トレーラーにはクロー系ワームを使うことで、ザリガニを意識したナチュラルなアクションが出せます。カバーに強いオフセットフック仕様や、すり抜けのよいスカート付きジグを選ぶのがポイントです。

おすすめバイブレーション
夏のディープレンジやサスペンド気味のバスには、リアクションバイトを狙えるバイブレーションプラグが効果的です。
特に有効なのは、朝夕の風が当たるブレイクや、ディープの中層に浮くベイトフィッシュに付いたバスへのタテの釣り。
リフト&フォールで使用することで、落ちる動きで食わせの間を作りつつ、振動と波動で広範囲にアピールが可能です。メタル系バイブは夏のボトム攻略にも向いています。

おすすめミノー
夏にあまり使われない印象のミノーですが、実は水面直下やシャローに回遊するバスに対して効果を発揮することがあります。
特に有効なのが、風の当たるバンクや流れ込みに小魚系ベイトが溜まっているシチュエーション。シャッドサイズのサスペンドミノーでタダ巻き→ストップを繰り返すことで、警戒心の強いバスにも口を使わせやすくなります。
マッチ・ザ・ベイトを意識し、小さめで細身のシルエットを選ぶのがコツです。
「夏のバス釣り」まとめ

夏のバス釣りは、高水温・減水・人のプレッシャーという複合的な要因で難易度が上がります。
しかし、バスが好む「冷たい水」「酸素の多い流れ」「シェード」の3要素を意識したポイント選びや、時間帯ごとの狙い方を工夫すれば、十分に釣果を上げることが可能です。
環境の変化を読み解き、状況に応じたアプローチを使い分けることで、厳しい夏でもバスとの出会いはぐっと近づきます。
ぜひこの記事を参考に、夏のバス釣りにチャレンジしてみてください!
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