ブラックバス釣りを神奈川でしてみたいけど「どこでバス釣りができるのか分からない」と悩んでいませんか。バス釣り初心者の多くはどこでバスが釣れるのか知らない人が多いはず。
この記事では、初心者でも分かる神奈川でバス釣りができるスポットやその地の特徴やルールなどを詳しく解説しています。この記事を読むことで神奈川でのバス釣りを理解し、よりバス釣りを楽しむことができるでしょう。
結果的に充実したバス釣りを楽しめ、より高いレベルの優良スポットでバス釣りができるようになるでしょう。本記事はバス釣りをまだしたことがない方や、バス釣り初心者の悩みを解決する手助けができる内容になっています。
出発前に知っておくべき必須知識

バス釣りへ繰り出す前に基本的なことは知っておかないと快適なバス釣りはできません。
今からバス釣りをする前の必須知識をいくつかご紹介していきます。
「遊漁券」の解読
釣り場へ向かう前に最も重要な準備の一つが「遊漁券(ゆうぎょけん)」の理解です。この許可証の料金は漁業の管理や魚の放流など豊かな釣り環境を維持するために使われます。
神奈川県内では相模川のような主要な河川や芦ノ湖、相模湖、津久井湖といった湖では遊漁券が必要です。一方で鶴見川のような都市型河川では不要な場合もあります。
相模湖の場合
- 必要な券種・・・ブラックバスを釣る場合「雑魚券(ざつぎょけん)」を購入します。
- 料金・・・事前購入(店売り)の日釣券は800円ですが、現場売りは1,400円と高め。
- 購入場所・・・近隣の釣具店や一部のコンビニエンスストアで購入できます。また「つりチケ」のようなオンラインサービスを利用して購入することも可能です。
芦ノ湖の場合
- 料金・・・料金は高め。日釣券は店売りで1,800円、現場売りでは4,000円。
- 購入場所・・・レンタルボート店、元箱根のセブンーイレブンなどのコンビニ、周辺のホテルなど購入場所は多数あります。近年では「FISH PASS(フィッシュパス)」というアプリでデジタル遊漁券を購入する事もでき便利です。
敬意をもって水を分かち合う
釣りは、環境や他の人々への敬意を払うことから始まります。特に注意したいのは、ヘラブナ釣り師への配慮です。神奈川県内の多くの釣り場、特に相模川のワンドや震生湖では、固定された釣台(釣り座)を設置して静かに釣りを好むヘラブナ釣りを楽しむ人々がいます。彼らの邪魔にならないよう十分な距離を保ち、彼らの張ったラインの上を横切るようなキャストは絶対に避けるようにしましょう。
また、「来た時よりも美しく」を心がけることが大切です。使い終わった釣り糸やルアーのパッケージ、飲食物のゴミなど、持ち込んだものはすべて持ち帰りましょう。
駐車場とアクセスについても、指定された駐車場を利用し、地域住民の迷惑にならないように細心の注意を払う必要があります。特に多摩川周辺では、マナーの悪い駐車が問題視されているため、意識的な行動が必要です。
最後に、キャッチ&リリースは、未来の釣り人のためにも水産資源を保護するための重要な考え方です。法律上でサイズ制限が定められている場合もありますが、バスフィッシングの世界では、釣った魚をリリースし、資源保護に努めましょう。
神奈川で狙えるブラックバスの特徴
神奈川県で主に狙えるブラックバスは2種類です。それぞれの特徴を理解することで、釣果を大きく伸ばすことができます。1つはラージマウスバスで、その名の通り口が大きいのが特徴です。主に湖や池、そして川の緩やかな流れを好みます。ウィード(水草)や沈んだ木、桟橋といった「カバー(障害物)」に隠れるのが得意なバスで、神奈川県のほとんどの釣り場で出会うことができます。
もう1つはスモールマウスバスで、ラージマウスバスに比べて口が小さめです。こちらは、透明度が高く、岩や砂利底の場所を好みます。「川の喧嘩番長」とも呼ばれるほど流れを好むファイターであり、特に多摩川や相模川の一部エリアではメインターゲットとなります。
神奈川の陸っぱり優良スポット

どの釣り場から始めるべきでしょうか。
今から神奈川での陸っぱりで釣りができる優良スポットをご紹介していきます。
1. 震生湖
雰囲気
秦野の丘陵に佇む、静かで美しい小さな湖。関東大震災によって生まれたという歴史を持ちます。広大な湖と違って全体を見渡せるためプレッシャーを感じずに釣りの基本を学ぶのに最適な環境です。
所在地とアクセス
秦野市と中井町にまたがった場所にあります。東名高速道路・秦野中井ICから約10分とアクセス良好です。公共交通機関では小田急線秦野駅から徒歩50分、または1日に数本しかないバスを利用する必要があります。車でアクセスを強く推奨します。
難易度とシーズン
- 難易度★★★★★(初心者向け)。小さなフィールドのため魚へのプレッシャーが高く、「スレている(警戒心が強い)」と言われていますが、バスの姿を直接見ながら釣る「見えバス」が多く、キャスティングやルアーの動かし方を練習するには最高の場所です。
- 春と秋がベストシーズンです。夏は木陰が狙い目です。
施設
- 駐車場・・・湖の上流側と下流側に無料駐車場が完備されています。
- トイレ・・・公衆トイレ(多目的トイレ)が設置されています。
- レンタル・・・バス釣り用のボートレンタルはありません。ヘラブナ釣り用のボートはありますがバスアングラーは利用できません。
ルールとエチケット
最大のルールはヘラブナ釣り師への敬意を払うことです。ヘラブナ用の桟橋や橋の上からの釣りは禁止です。また、湖に張られているボート係留用のロープにルアーをひっかけないように注意が必要です。
初心者向け戦略
岸際のカバー(張り出した木々や倒木)の近くに小さく自然に見えるルアー(ライトリグ)を静かにキャストするのが基本です。
2. 鶴見川
都心や郊外をを縫うように流れるこの川は一日がかりの遠征ではなく、仕事帰りや休日の数時間で釣りを楽しむのに最適です。
所在地とアクセス
- 場所・・・横浜市や川妻子を流れます。初心者にとっての核心エリアは新羽橋(にっぱばし)周辺です。
- 車・・・あまり向いていません。駐車場が少なく、折りたたみ自転車等を使ってポイントを移動する「ランガン」スタイルが適しています。
- 公共交通機関・・・非常に優れています。横浜市営地下鉄ブルーラインの新羽駅などがら容易にアクセスできます。
難易度とシーズン
- 難易度・・・★★★★☆8初心者向け)。最大の利点はバスが橋脚や排水口といった特定のストラクチャー周りに集まる傾向があるため広大な湖よりも魚の居場所を見つけやすい事です。
- シーズン・・・通年可能性があります。下流域ではシーバスも人気のターゲットで一年中何かしらの釣りが楽しめます。
施設
- 駐車場・・・非常に限られています。公共交通機関の利用が基本です。
- トイレ・・・近隣の公園などになります。
- レンタル・・・ありません。自分の道具を持参する場所です。
ルールとエチケット
- 最大のメリットは遊漁券が不要ということです。
- 潮の干満の影響(干満の差)を意識しましょう。川の流れの向きや速さが変わり魚のいる場所も変化します。
- 散歩する地元の人々など多くの人と共有する場所であることを忘れないようにしましょう。
初心者向け戦略
「ストラクチャー(構造物)」を狙うのが基本。橋の柱、排水エリア、そして早淵川のような支流が合流する地点にルアーをキャストしましょう。
神奈川の大河を探る

神奈川には多様な釣り環境に恵まれています。歴史と格式高いルールが息づく川でのバス釣りはエキサイティングです。バス釣りに慣れてきたらランクアップを狙って以下の大河へ繰り出すのもいいですね。
1. 相模川
神奈川の生命線ともいえる相模川は、広大でダイナミックな変化の富んだフィールドです。規模も複雑さもこれまでのスポットから一段レベルアップします。
遊漁券リマインダー
この川では絶対に必要であることを理解してください。
初心者向けゾーン(陸っぱり)
海老名運動公園周辺・・・「相模川釣りのディズニーランド」と呼びふさわしい場所。非常に有名で一つのエリア似たような釣り場が凝縮されています。
- 特徴・・・本流に加え、複数の池やワンド(入り江)、流れ込みがありラージマウスバスとスモールマウスバスの両方が生息しています。
- アクセス・・・バス群です。小田急線・相模線の厚木駅または相模線の社家駅から徒歩約15分。広大な駐車場もありますが、土日祝日は有料になることがあります。トイレは公園内にあります。
- 戦略・・・まずは本流より釣りやすい池から始めるのが良いでしょう。そして、橋脚やストラクチャー周りを狙って本流へとステップアップします。ここでもヘラブナ釣り師への敬意を忘れないでください。
座架依橋(ざかえばし)周辺・・・川の両岸で異なる釣りが楽しめる素晴らしいポイントです。
- 特徴・・・厚木市側はテトラポッドがあり水深が深く、座間市・相模原市側は砂利底の浅いシャローエリアになっています。これにより異なるテクニックを試すことができます。
- アクセス・・・車でのアクセスが良好。公共交通機関ではJR相模線の相武台下駅から徒歩約20分です。
宮山駅周辺・・・アクセスの良さと、ラージとスモールの両方が狙えることで人気のポイントです。
- 特徴・・・テトラポッドが点在し流れは比較的穏やかです。
- アクセス・・・駅に近いため、電車での釣行に最適です。
釣り禁止区域
- 寒川取水堰(さむかわしゅすいせき)・・・堰の上流100mは釣り禁止です。
- 磯部頭首工(いそべとうしゅこう)・・・堰の上流150mおよび下流500mは釣り禁止です。
相模川は流れの速さ、水の透明度、川底の質は場所によって劇的に変わります。ここで学ぶべきスキルは状況に応じてポイントを移動しながら釣る「ランガン」スタイルとその場の状況を読み解く「川を読む」力です。これこそが静的な池での釣から次へ進むためのカギとなります。
2. 多摩川
多摩川はファイトを求める場所です。多摩川、特に神奈川県内の流域は攻撃的なスモールマウスバスの魚影が濃いことで有名です。
初心者向け重点ゾーン
登戸(のぼりと)周辺
- 解説・・・プレッシャーは高いですがそれに見合う釣果が期待できる定番エリア。これぞ都市河川釣りの真骨頂です。
- 特徴・・・小田急線の鉄橋、多摩水道橋、二ヶ領宿河原堰といった人工構造物がポイントを形成しています。川底は岩やテトラポッドが根治し、スモールマウスバスにとって完璧な住処です。
- アクセス・・・公共交通機関でのアクセスは最高です。JR南武線・小田急線の登戸駅から徒歩5~8分。コインパーキングもありますが電車が便利です。
- 施設・・・河川敷公園にトイレがあり長時間の滞在も快適です。
釣り禁止区域
- 二ヶ領宿河原堰(にかりょううしゅくがわらぜき)・・・堰のすぐ近くは釣り禁止です。堰よりも上流のエリアを狙いましょう。
- 多摩川の漁協の遊漁券が本来は必要ですが相模川ほど厳密に管理されていないのが現状です。しかしルールを守る意味でも所持しておくのが望ましいでしょう。
初心者向け戦略
ここでは「ドリフト」というテクニックを覚えましょう。流れの中にいるスモールマウスバスを狙うには常にリールを巻くわけではありません。上流にルアーを投げ、流れに乗せて自然に魚の目の前を通過させることで本物のエサが流れてきたように見せかけます。これは川釣りの重要なテクニックです。
神奈川の名だたる湖を制覇する

神奈川県の巨大な湖のポテンシャルを最大限に引き出すにはボートで水上に出る必要があります。これはアングラーのたびにおける次なる大きなステップです。免許不要でレンタルできるボートがあるので初心者でも安心して挑戦できます。
1. 相模湖
相模湖は神奈川バス釣りの「メジャーリーグ」。トーナメントが開催されプロも足繫く通う巨大で歴史のある人造湖(ダム湖、リザーバー)です。真剣なアングラーにとって一度は訪れたい巡礼の地といえるでしょう。
アクセス
- 車・・・最も便利な選択肢。中央自動車道・相模湖ICを降りてすぐの場所に多くのボート店があります。
- 公共交通機関・・・可能です。JR中央線の相模湖駅や藤野駅が主な玄関口です。相模湖駅からは「小川亭」などが近く、各駅からはバスで「柴田ボート」などへアクセスできます。
難易度とシーズン
- 難易度・・・★★☆☆☆(中級車/上級者向け)。湖が放題で魚を見つけるのが難しい事から「渋い」と評される事もあります。成功はボートとポイント知識に左右されます。しかし良い場所を見つければ15~25cmクラスのバスは比較的簡単に釣れます。
- シーズン・・・春から秋がメインシーズン。冬はワカサギ釣りで有名です。大型バスのベストシーズは産卵後の5月~6月や、夏の上流域です。
陸っぱり
非常に限られています。主なポイントは下流の相模湖公園と上流の島田湖周辺で数少ない護岸整備されたエリアです。プレッシャーが高く、厳しい釣りになります。
メインイベント・・・ボートフィッシング
- 初心者向けレンタルガイド・・・低出力のエレキモーター付きボートなら船舶免許は不要です。
- 相模湖の初心者向けレンタルボート店・・・ボート店のの選択は初めての人には難しく感じるかもしれません。以下の表で価格、場所、特徴などを比較し自分に合うお店を見つけましょう。
ボート店 | 湖での位置 | アクセスハイライト | 免許不要艇の料金目安 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
小川亭 | 下流・本湖 | 相模湖駅から徒歩圏内 | 約7,500円~ | 本湖のポイントに近く、弁当配達も |
柴田ボート | 中央部 | 相模湖ICから車で1分 | 約7,500円~ | 高速アクセス抜群、荷物用リフト有り |
秋川屋 | 上流・秋山川 | 藤野駅方面 | 約5,000円~ | タックルレンタル有り、宿泊施設併設 |
2. 津久井湖
津久井湖は相模湖の少し落ち着いた、そして今まさに注目を集める兄弟のような存在。かつては「釣れない湖(デスレイク)」と呼ばれていましたが、近年見事に復活を遂げ素晴らしい釣りが楽しめるようになりました。相模湖の混雑を避けたいアングラーにとって最高の選択肢です。
アクセス
- 車・・・最も便利な方法。相模原市に位置し、車で容易にアクセスできます。
- 公共交通機関・・・可能ですが、バスの乗り継ぎが必要です。JR・京王線の橋本駅がらバスを利用するかJR相模湖駅からバスで上流の「沼本」バス停へ向かいます。
難易度とシーズン
- 難易度・・・★★★☆☆(中級者向け)。相模湖より釣りやすい面もあります。魚の数が多く、小型のバスも釣れるため、ボートフィッシングの自信をつけるのに最適な場所です。
- シーズン・・・春から秋がメインシーズン。夏はバックウォーター(道志川)が狙い目です。
陸っぱり
相模湖同様、限られます。ボートからの釣りが主体ですが、減水時には陸から狙える範囲が広がります。
ボートフィッシング
- レンタル店・・・津久井観光、上流の沼本ボート、そして釣具でもある矢口釣具店などが主要なレンタル店です。
- 料金・・・手漕ぎボートは3,000円から、免許不要のエレキ付きボートは4,000円~5,000円程度です。
- 主なボートポイント・・・三井大橋の橋脚は一級ポイントです。広大で人気の大沢ワンドや「4番」といった番号で呼ばれる岬も有名です。
ルール
津久井観光ではアラバマリグのりようが禁止されているなどボート店独自のルールがある場合があるので注意が必要です。
3. 聖地・芦ノ湖
芦ノ湖は日本のバスフィッシングの発祥の地です。水はクリスタルクリアで富士山を除く景色は美しくここに潜むバスは大きくコンディションが良いことで知られています。
アクセス
- 車・・・自由度が高いですが、観光地のため道路は混雑することがあります。
- 公共交通機関・・・非常に充実しています。小田原駅や箱根湯本駅から広範囲なバス路線が運行しており「芦ノ湖ライナー」のような直行バスもあります。
難易度
難易度は★☆☆☆☆でエキスパート向けです。ここは数を釣る場所ではありません。厳格なルール、透明度の高い水、そして賢い魚たちが凍の湖を難易度の高いフィールドにしています。
ルール
ルールカテゴリー | ルール(初心者向け要約) |
---|---|
ルアー | プラスチック製ワームは禁止。ハードルアーかポークリンドをつけたジグのみ使用可。 |
期間と時間 | 釣りは3月上旬から12月中旬まで、夜釣は禁止 |
サイズと数 | 25cm以下のバスはリリース必須。持ち帰りは5匹まで。 |
禁止区域 | 湖の西側には広大な禁漁区が設定されている |
神奈川バス釣りまとめ
これまで、神奈川のバス釣りの情報をお伝えしてきました。改めて神奈川の優良バス釣りスポットは7か所あります。
- 震生湖
- 鶴見川
- 相模川
- 多摩川
- 相模湖
- 津久井湖
- 芦ノ湖
前に解説したようにそれぞれ地形の特徴やバスの釣れるスポットやその地のルールなどがあります。
初心者にとって釣りやすいスポットから始めて、慣れてきたら他の場所の情報を収集しながら新しい挑戦をしてみてはいかがでしょうか。より充実したバス釣りができること間違いないでしょう。
釣り場のルールやマナーをよく確認をして従うように心がけることをお忘れなく。ご覧いただきありがとうございました。