真夏の太陽が照りつける7月。アングラーにとっては暑さとの戦いになりますが、バスにとっては高活性になるタイミングも存在する、攻略しがいのあるシーズンです。
この記事では、7月のバス釣りの特徴から、具体的な攻略法、場所別の狙い方、おすすめアイテムまで、夏のバスフィッシングを楽しむための情報を詳しく解説します。
- 7月のバスの活性や行動パターン
- 夏のバス釣りの効果的な攻略テクニック
- 人気フィールド(相模湖、琵琶湖など)の7月攻略法
- 7月におすすめのルアーや便利アイテム
- 安全に夏バス釣りを楽しむための注意点
7月のバス釣りの特徴
7月のバスは、梅雨明け後の本格的な夏を迎え、水温の上昇とともにその行動パターンも変化します。
ここでは、7月のバス釣りを理解するための3つの重要な特徴を見ていきましょう。
高水温とバスの活性変化
7月は一年の中でも特に水温が高くなる時期です。バスは変温動物ですが、適水温を超えると快適な水温や酸素量の多い場所を求めて移動します。
日中は深場やシェード(日陰)に避難し、朝夕のまずめ時や水温が少し下がるタイミングで捕食活動が活発になる傾向があります。
夏特有のベイトフィッシュパターン
夏はバスのエサとなる生物が豊富な季節です。テナガエビやザリガニなどの甲殻類、セミやトンボなどの昆虫、そして小魚(アユ、オイカワ、ワカサギなど)が主なベイトとなります。
バスがいるエリアやレンジ(水深)は、これらのベイトの動きに大きく左右されるため、何を捕食しているかを見極めることが重要です。
シェードとカレントの重要性
高水温と強い日差しを避けるため、バスはシェード(日陰)やカレント(流れ)のある場所を好みます。
オーバーハング(岸から張り出した木や草)、橋脚、桟橋の下、濃いウィード(水草)の中、そして流れ込みや水の動くエリアは、バスが付きやすい一級ポイントとなります。
7月のバス釣りの攻略法
夏の厳しい条件下で釣果を上げるためには、戦略的なアプローチが必要です。
ここでは、7月のバス釣りを成功させるための3つの攻略法をご紹介します。
釣行時間と天候を見極める
最も重要なのは、バスの活性が上がるタイミングを狙うことです。基本は朝夕のまずめ時。日差しが和らぎ、水温が少し下がるこれらの時間帯は、バスがシャロー(浅場)に差してきて捕食活動を行います。
また、曇りや雨の日は日中のプレッシャーが下がり、日中でも釣れるチャンスが広がります。
シェードやカバーを丁寧に探る
日中の暑い時間帯は、バスが隠れているであろうシェードやカバーを丁寧に探ることが釣果への近道です。
オーバーハングの下へスキッピングでルアーを送り込んだり、ウィードポケットやインレット(流れ込み)をタイトに攻めたりと、バスの隠れ家を直撃するようなアプローチが効果的です。
夏パターンに合わせたルアーセレクト
夏のバスは、その時の状況や捕食しているベイトによって反応するルアーが変わります。水面を意識している場合はトップウォーター(ポッパー、ペンシルベイト、羽根モノ)や虫系ルアー、シェードやカバーの中を狙うなら高比重ワームのノーシンカーやテキサスリグ、フリーリグ、スモラバなどが有効です。
状況に合わせてルアーを使い分けることが重要になります。
7月のバス釣りの場所別攻略法
フィールドタイプによって、7月のバスの付き場や効果的な釣り方は異なります。ここでは、代表的なフィールドの攻略法を解説します。
相模湖(リザーバー)

神奈川県にある相模湖は、レンタルボートも充実した人気のリザーバーです。
7月は、本湖の岬周りのシェードや岩盤、バックウォーター(上流)の流れ込みなどが狙い目。ベイトフィッシュを追って回遊するバスも多いため、魚探を活用してベイトの有無を確認するのも有効です。
オーバーハング下のカバー撃ちや、水通しの良いディープ隣接のフラットなどもチェックしましょう。
琵琶湖(広大なナチュラルレイク)

日本最大の湖である琵琶湖は、エリアによって様々な顔を持ちます。南湖はウィードエリアが豊富で、夏はウィードの種類や高さに合わせたアプローチが重要。パンチングやフロッグ、高比重ワームのノーシンカーなどが活躍します。
北湖は水深があり、回遊性の高いバスを狙う釣りがメイン。ディープの岩礁エリアやインレット周り、ベイトフィッシュボールを探す釣りが有効です。
桧原湖(スモールマウスバスレイク)

福島県の桧原湖は、スモールマウスバスの聖地として知られています。クリアウォーターで、夏は虫パターンが非常に有効になります。セミやトンボを模したルアーを水面に浮かべて誘う釣りは、エキサイティングなバイトシーンが楽しめます。
また、ディープフラットに群れるスモールマウスを、キャロライナリグやダウンショットリグで狙うのも定番の攻略法です。
霞ヶ浦(マッディシャローレイク)

茨城県の霞ヶ浦は、広大なマッディシャローレイクです。アシや杭、水門、ドックなどのストラクチャー周りが基本的な狙い目となります。
夏はシェードとなるアシの奥や、水の動きがある水門周り、流入河川などを丁寧に探りましょう。テナガエビパターンも有効で、テキサスリグやフリーリグ、リーダーレスダウンショットなどが活躍します。
野池(身近なフィールド)

全国各地に点在する野池は、手軽に楽しめるフィールドです。規模や水質、カバーの種類は様々ですが、基本的な狙い方は共通しています。
インレット(流れ込み)やオーバーハング、ヒシモなどのカバーは必ずチェックしましょう。比較的水深が浅い池が多いため、朝夕まずめ時にトップウォーターで広く探るのも効果的です。
7月のバス釣りにおすすめのアイテム
快適かつ安全に7月のバス釣りを楽しむためには、適切な装備が欠かせません。釣果に繋がるルアー選びも大切ですが、まずは夏の厳しい暑さから身を守るための準備を万全にしましょう。
暑さ対策グッズ
夏の釣りで最も重要なのが暑さ対策です。まず、熱中症予防の基本として、帽子やキャップは必ず着用しましょう。日差しを遮るだけでなく、頭部の温度上昇を防ぎます。
首筋まで保護できるシェード付きのタイプも非常に有効です。次に、水面のギラつきを抑え、水中の様子やシェードを確認しやすくするため、そして紫外線から目を守るために偏光サングラスも必須アイテムと言えます。
さらに、首元などを冷やすネッククーラーや濡らして使うクールタオルは、体温上昇を効果的に抑制し、快適性を保つのに役立ちます。脱水症状は非常に危険ですので、飲料水やスポーツドリンクは、こまめな水分補給ができるよう、予想以上に多めに持参することが重要です。
強い日差しによる肌へのダメージを防ぐ日焼け止めも忘れずに使用し、アームカバーやレギンスを着用することで、直射日光を避け、体力の消耗を軽減できます。
虫除けグッズ
夏の水辺は、蚊やブヨといった不快な虫が多く発生する場所でもあります。集中して釣りを楽しむためにも、虫対策はしっかり行いましょう。肌の露出部分には虫除けスプレーを塗布するのが基本です。
特に、強力な効果が期待できるディートやイカリジンといった有効成分が含まれた製品を選ぶと良いでしょう。また、ウェア自体に虫が寄り付きにくい加工が施された防虫ウェアを着用するのも、より快適に過ごすための効果的な対策となります。
夏に強いルアー
最後に、夏のバスを攻略するためのルアー選びについてです。夏のバスは状況によって反応するルアーが大きく変わるため、引き出しを多く持っておくことが重要になります。
活性が上がりやすい朝夕まずめや、バスが水面を意識している状況では、水面でアピールするポッパー、ペンシルベイト、羽根モノ、ノイジーといったトップウォータールアーが非常にエキサイティングな釣りを提供してくれます。
特にフィールドにセミなどの昆虫が多い場合は、それらを模した虫系ルアーが爆発的な釣果をもたらすこともあります。日中のシェードやカバーを丁寧に探る際には、高比重ワームのノーシンカーをカバーの奥へ滑り込ませたり、フォールアクションでじっくり誘うのが効果的です。
ヒシモやリリーパッドといった水面を覆うヘビーカバーは、根がかりを恐れずに攻められるフロッグの独壇場となります。さらに、ブッシュやアシ、沈み物といったカバーの中に潜むバスをダイレクトに狙うためには、テキサスリグやフリーリグ、リーダーレスダウンショットといった、すり抜け性能の高いカバー撃ち用のリグを、カバーの種類や濃さに応じて使い分けることが釣果への近道となるでしょう。

7月のバス釣りまとめ
7月のバス釣りは厳しい暑さとの戦いですが、夏のバスは条件次第で高活性になります。攻略の鍵は、シェードやカレント(流れ)を意識し、朝夕まずめを狙うこと。状況に合わせた夏らしいルアー選択も重要です。
なにより熱中症対策を万全にし、安全第一で釣りを楽しみましょう。この記事を参考に、ぜひ夏の思い出に残る一匹を狙ってみてください!
- 7月は暑いが、シェード・流れ・まずめ時を狙えば釣果は期待できる。
- トップウォーターやカバー撃ちなど、夏パターンに合わせたルアーを用意しよう。
- 熱中症対策を万全にし、安全に釣りを楽しむことが最も重要。
- フィールド特性を理解し、戦略的に攻略しよう。